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セネガル川流域開発機構(OMVS)

セネガル川流域開発機構(OMVS) 分類する

概要

セネガル川流域開発機構(OMVS)は、ギニア、マリ、モーリタニア、セネガルの4か国がセネガル川とその流域を共同で管理する目的で結成した組織である。

  • 仏語 OMVS: Organisation pour la mise en valeur du fleuve Sénégal
  • 英語 Senegal River Basin Development Authority
セネガル川流域: Wikipediaより

英語名称の和訳として「セネガル川流域開発庁」という名称が用いられることもある。

本部はセネガルの首都ダカールにある。

OMVSは、食糧安全保障における自給自足を促進し、地域住民の収入を向上させ、自然生態系を保護することを目的としている。この地域の総人口は3,500万人で、そのうち1,200万人が河川流域に居住しており、マラリア対策介入の普及率は世界でも最低レベルとなっている。

1963年に、セネガル川流域と川自体を管理するため、国境を接する4か国(ギニア、マリ、モーリタニア、セネガル)が、セネガル川沿岸諸国機構(Organisation des Etats Riverians du Fleuve Sénégal)という前身の組織を設立した。この組織は、国連開発計画(UNDP)が資金提供した研究による「セネガル川流域の資源開発のための総合プログラム」に基づいたものであった。

1968年3月に、ラベ (ギニア共和国) に設立されたセネガル川沿岸諸国機構 (OÉRS: par l’Organisation des États riverains du fleuve Sénégal) に置き換えられた。この組織はギニア、マリ、モーリタニア、セネガルを統合し、加盟国の開発計画の調和に取り組んでいた。ギニアは1971年に政治的緊張により一旦脱退した。

1972年3月11日、残った3か国(セネガル、モーリタニア、マリ)は、モーリタニアのヌアクショットで会談を行い、OÉRSの後継組織として、セネガル川流域開発機構(OMVS)に引き継がれることを宣言した。

1992年にギニアとOMVSは協力枠組み議定書に署名し、続いて2004年にギニア/OMVS省庁間協議会と法律・技術委員会を設立する協定に署名した。2005年7月2日、ギニアはOMVSに加盟し、2006年3月17日、バマコでの条約の調印により加盟が正式に決定された。

目的

  • 流域住民、ひいては地域全体の食料自給を達成する
  • 渓谷の住民の収入を確保し、向上させる
  • 当該地域、特に流域内の生態系のバランスを維持する
  • 気候災害や外部要因に対する加盟国の経済の脆弱性を軽減する
  • 加盟国の経済発展を加速する

組織

セネガル川開発機構は、5つの国際条約に基づき運営されている。

  • セネガル川開発機構設立条約
    • 1972年3月11日、マリ、モーリタニア、セネガルの首脳らがヌアクショットで会談、組織の使命とスキルを定義し、執行機関である高等弁務官事務所の設立を規定
  • セネガル川の法的地位に関する条約
    • 1972年3月11日、セネガル川とその支流は、マリ、モーリタニア、セネガルの領土内で「国際水路」の地位を与えられた
  • 共同著作物の法的地位に関する条約
    • 1974年、締約国は川上の特定の工事の共同所有の原則を決定
  • 共同事業の資金調達条件に関する条約
    • 1982年5月12日、バマコにて締結、OMVSプログラムの資金調達の取り決め、貸し手に対する保証メカニズム (連帯保証および個別保証)、およびコストと料金の配分基準を規定
  • ディアマダムとマナンタリダムに関する条約
    • 1997年1月7日、ディアマ管理運営庁(SOGED)とマナンタリエネルギー管理庁(SOGEM)を創設

注)⇩公式サイトは仏語である

加盟国

時期状況メンバーシップ
1972.3.11設立セネガル、モーリタニア、マリ
2006.3.17新規加盟ギニア

セネガル共和国
Republic of Senegal

  • 国土面積は196,190km2(日本の約半分)で世界85位、人口は1674万人で世界70位
  • 共和制、直接選挙で選出される大統領が国家元首、上院・下院(国民議会)の二院制
  • 名目国内総生産(GDP)は世界101位、購買力平価(PPP)で世界111位
セネガル共和国 Republic of Senegal

●首都
ダカール

モーリタニア・イスラム共和国
Islamic Republic of Mauritania

  • 国土面積は1,030,700km2(日本の約2.7倍)で世界28位、人口は416万人で世界129位
  • 共和制、直接選挙で選出される大統領が国家元首、国民議会の一院制
  • 名目国内総生産(GDP)は世界147位、購買力平価(PPP)で世界144位

マリ共和国
Republic of Mali

  • 国土面積は1,240,000km2(日本の約3.3倍)で世界23位、人口は2025万人で世界59位
  • 共和制、直接選挙で選出される大統領が国家元首、首相は大統領が任命、閣僚評議会メンバーは、首相が大統領に推薦し任命、国民議会の一院制
  • 名目国内総生産(GDP)は世界119位、購買力平価(PPP)で世界114位
マリ共和国 Republic of Mali

●首都
バマコ

ギニア共和国
Republic of Guinea

  • 国土面積は245,857km2(本州とほぼ同じ)で世界75位、人口は1313万人で世界74位
  • 共和制、直接選挙で選出される大統領が国家元首、首相・閣僚は大統領が任命し閣僚人事案は首相が推薦する、国民議会の一院制、現在は軍事クーデターにより憲法が停止中
  • 名目国内総生産(GDP)は世界123位、購買力平価(PPP)で世界147位
ギニア共和国 Republic of Guinea

●首都
コナクリ

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参考リンク

注)⇩下記、外務省サイトのリンクは生きている

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