- 概要
- 加盟国
- ベネズエラ・ボリバル共和国
Bolivarian Republic of Venezuela - キューバ共和国
Republic of Cuba - ボリビア多民族国
Plurinational State of Bolivia - ニカラグア共和国
República de Nicaragua
Republic of Nicaragua - ドミニカ国
Commonwealth of Dominica - アンティグア・バーブーダ
Antigua and Barbuda - セントビンセントおよびグレナディーン諸島
Saint Vincent and the Grenadines - セントルシア
Saint Lucia - グレナダ
Grenada - セントクリストファー・ネイビス
Saint Christopher and Nevis
- ベネズエラ・ボリバル共和国
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- 参考リンク
概要
米州ボリバル同盟(ALBA: Alianza Bolivariana para los Pueblos de Nuestra América )は、中南米およびカリブ諸国の統合を目指して、ベネズエラが主導する形で発足した地域同盟である。名称は大半の参加国の公用語のスペイン語によるもので、略称はALBA(アルバ)、スペイン語で「夜明け」という意味でもある。「ボリバル」は、南米諸国独立運動の英雄シモン・ボリバルのことである。
加盟国は、ベネズエラ、キューバ、ニカラグア、ドミニカ国、アンティグア・バーブーダ、セントビンセントおよびグレナディーン、グレナダ、セントクリストファー・ネビスの10か国。主に、社会福祉、物々交換、相互経済援助のビジョンに基づいて地域経済統合を強化することを望む社会主義政府と社会民主主義政府が連携している。
特別招待国(オブザーバー)は、シリア、ハイチ、スリナムの3か国。セントルシアは脱退を表明しているが、公式な脱退手続きは完了していない。ホンジュラスは2010年、エクアドルは2018年に脱退した。
- スペイン語:Alianza Bolivariana para los Pueblos de Nuestra América
- 英語:Bolivarian Alliance for the Americas
設立経緯
米国が提案した協定である米州自由貿易圏(英:FTAA、西:ALCA)構想が頓挫した後、2004年12月14日にウゴ・チャベス大統領(当時)率いるベネズエラ政府と、フィデル・カストロ大統領(当時)率いるキューバ政府間で、両国間の医療・教育資源と石油の交換を目的としてキューバ・ベネズエラ協定が締結された。
背景には、アメリカ主導の競争原理に基づく市場優先の新自由主義的な地域統合構想(米州自由貿易地域)に対抗して、『21世紀の社会主義』の原則の下に中南米・カリブ海諸国の相互支援と協力、連帯、社会開発の共同などを目指したことがある。
2004年に発足した当時、ALBAの加盟国はベネズエラとキューバの2か国のみであった。その後、他の多くのラテンアメリカおよびカリブ海諸国が、ALBAの原則を実施することを目的としたこの「人民貿易協定」(スペイン語:TCP: Tratado de Comercio de los Pueblos)に加盟していった。
ここから、米州ボリバル同盟‐人民貿易協定(ALBA-TCP: Alianza Bolivariana para los Pueblos de Nuestra América – Tratado de Comercio de los Pueblos)という呼称を用いることも多い。
沿革と活動内容
2009年6月、機構名を「米州ボリバル同盟」と改めることを決定した。
「人民貿易協定(TCP)」は、加盟各国がそれぞれの国が持つ特徴(エネルギー供給や医療技術など)を活かして、相互扶助する仕組みである。この制度は、米国主導で進められた自由貿易協定(FTA)へのアンチテーゼとして提唱されたもので、同協定では、貿易だけでなく、社会開発面での相互協力を謳っている。
ALBAでは、域内の開発・発展に関してのファイナンスを目的としてALBA銀行を設立。ベネズエラ、キューバ、ボリビア、ニカラグア、セントビンセントおよびグレナディーン、ドミニカ国が同銀行の融資を受ける権利を有する。
2010年には、域内貿易決済のための仮想通貨である域内統一決済制度(スクレ:SUCRE)導入を決めている。これは、ラテンアメリカ・カリブ域内の貿易決済において、ドルの使用を段階的に廃止しようというものである。2010年8月30日の関係各省の共同決議により、ベネズエラとボリビア、キューバ、エクアドル、ニカラグア間の輸出入に関して、一定の条件を満たせばスクレを使用した決済が可能となった。
加盟国
時期 | 状況 | メンバーシップ |
---|---|---|
2004.12.14 | 創設 | ベネズエラ、キューバ |
2006.4.29 | 加盟 | ボリビア |
2007.1.11 | 加盟 | ニカラグア |
2008 | 加盟 | ホンジュラス |
2008.1.20 | 加盟 | ドミニカ国 |
2009 | 加盟 | エクアドル |
2009.6.24 | 加盟 | アンティグア・バーブーダ、セントビンセントおよびグレナディーン諸島 |
2010.1.12 | 脱退 | ホンジュラス(2009年のホンジュラスクーデターで2010年1月に誕生したロボ政権が本同盟からの離脱表明) |
2013.7.20 | 加盟 | セントルシア |
2014.12.14 | 加盟 | グレナダ、セントクリストファー・ネイビス |
2018.8.23 | 脱退 | エクアドル |
2019.11.15 | 脱退 | ボリビア(暫定政府が脱退を宣言) |
2020 | 再加盟 | ボリビア |
ベネズエラ・ボリバル共和国
Bolivarian Republic of Venezuela
- 国土面積は916,445km2(日本の約2.4倍)で世界32位、人口は2844万人で世界50位
- 連邦共和制、直接選挙で選出された大統領が元首、大統領自身が行政府の長として内閣を統率、1999年憲法により国民議会の一院制
- 名目国内総生産(GDP)は世界94位、購買力平価(PPP)で世界81位
●首都
カラカス
キューバ共和国
Republic of Cuba
- 国土面積は、110,860km2(本州の約半分)で世界103位、人口は1126万人で世界83位
- 共和制(社会主義)、最高指導者はキューバ共産党第一書記、国家元首は大統領、人民権力全国会議の一院制
- 名目国内総生産(GDP)は世界62位、購買力平価(PPP)では不明
●首都
ハバナ
ボリビア多民族国
Plurinational State of Bolivia
- 国土面積は1,098,581km2(日本の約3倍)で世界27位、人口は1,167万人で世界80位
- 立憲共和制、大統領が国家元首で行政府の長、多民族立法議会は上院と代議院(下院)の二院制
- 名目国内総生産(GDP)は世界91位、購買力平価(PPP)で世界92位
●首都
ラパス
(憲法上の首都はスクレ)
ニカラグア共和国
República de Nicaragua
Republic of Nicaragua
- 国土面積は129,494km2(北海道と九州を合わせた広さ)で世界96位、人口は630万人で世界110位
- 立憲共和制、直接選挙で選出される大統領が国家元首で政府の長、国民議会の一院制
- 名目国内総生産(GDP)は世界132位、購買力平価(PPP)で世界121位
●首都
マナグア
ドミニカ国
Commonwealth of Dominica
- 国土面積は754km2(奄美大島とほぼ同じ)で世界173位、人口は75,000人で世界187位
- 立憲共和制、大統領が元首、議院内閣制、一院制(直接選挙議員、 選任議員(大統領による任命または直接選挙議員による選出))
- 名目国内総生産(GDP)は世界181位、購買力平価(PPP)で世界180位
●首都
ロゾー
アンティグア・バーブーダ
Antigua and Barbuda
- 国土面積は443km2(種子島とほぼ同じ)で世界182位、人口は98,000人で世界185位
- 立憲君主制、国王が元首でイギリス国王が務める、議院内閣制、上院・下院の二院制
- 名目国内総生産(GDP)は10億1760万ドルで世界ランキングは不明、購買力平価(PPP)で世界172位
●首都
セントジョンズ
セントビンセントおよびグレナディーン諸島
Saint Vincent and the Grenadines
- 国土面積は389km2(五島列島の福江島とほぼ同じ)で世界184位、人口は101,145人で世界195位
- 立憲君主制、国王が元首でイギリス国王が務める、議院内閣制、一院制
- 名目国内総生産(GDP)は7億7700万ドルで世界ランキングは不明、購買力平価(PPP)で13億5600万ドルだが世界ランキングは不明
●首都
キングスタウン
セントルシア
Saint Lucia
- 国土面積は616km2(淡路島とほぼ同じ)で世界178位、人口は184,000人で世界178位
- 立憲君主制、国王が元首でイギリス国王が務める、議院内閣制、上院・下院の二院制
- 名目国内総生産(GDP)は世界168位、購買力平価(PPP)で世界172位
●首都
カストリーズ
グレナダ
Grenada
- 国土面積は344km2(五島列島の福江島とほぼ同じ)で世界201位、人口は113,570人で世界180位
- 立憲君主制、国王が元首でイギリス国王が務める、議院内閣制、上院と下院の両院制
- 名目国内総生産(GDP)は10億7,400万ドルで世界ランキングは不明、購買力平価(PPP)で17億9,800万ドルだが世界ランキングは不明
●首都
セントジョージズ
セントクリストファー・ネイビス
Saint Christopher and Nevis
- 国土面積は261km2(西表島とほぼ同じ)で世界206位、人口は54,149人で世界207位
- 立憲君主制、国王が元首でイギリス国王が務める、議院内閣制、国民議会の一院制
- 名目国内総生産(GDP)は8億7100万ドルで世界ランキングは不明、購買力平価(PPP)で12億100万ドルだが世界ランキングは不明
●首都
バセテール
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