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国際政治経済におけるGX

国際政治経済におけるGX 分類する
国際政治経済におけるGX

概要

国際政治経済の分野において、G7(Group of Seven)、G20(Group of Twenty)のように、「グループ + 数字」の形で、とある政治経済のパワー/勢力が結集した集団・機構/組織・会議体を示す言葉が使われる。

ここでは、「GX」と総称し、以下に、いくつかの数字パターンの中でも比較的汎用化されている用法を整理する。

G0/Gゼロ

G0/Gゼロは、英語では「G-Zero world」とも表現されるもので、どの国や国家グループにも政治的および経済的権限がないため、従来のG7等の政治的勢力の影響が極小化され、国際政治における「G ゼロ」ともいうべき、力の空白が増大している様を指す言葉である。

欧米の影響力の低下と発展途上国政府の国内重視によって生じた国際政治における権力の空白を指す言葉としてのG0/Gゼロは、政治学者のイアン・ブレマーとデビッド・F・ゴードンによって作られた造語で、イアン・ブレマーの著書『Every Nation for Itself: Winners and Losers in a G-Zero World』ではメインテーマとして採り上げられている。

G2

米中二極体制

G2/G-2とは、オバマ政権が発足して間もない頃から、米中関係の重要性を認識する用語として、外交政策の専門家の間で広く使われるようになった米中二極体制を表す言葉である。

経済学者であるC・フレッド・バーグステンが2005年頃から主に、米国の立場から中国との経済関係をどのように構築するしていくかの外交政策を表す概念として提唱したのが初まりといわれる。

G2という言葉が示す通り、旧ソ連との冷戦終結後、世界の2つの超大国であるアメリカ合衆国と中華人民共和国との間の両極体制を表す言葉として、米国の対中外交戦略(経済中心)のみならず、新冷戦体制を体現する言葉としても使用されるようになる。

米英同盟

上記の用例が普遍化する以前、G2は、国際連合安全保障理事会における5つの常任理事国の内、共同歩調を採ることが多い英米2か国の紐帯を表す言葉として使用されることも多かった。1940年以降、イギリスとアメリカ合衆国が緊密な軍事同盟関係にあることが背景にあり、これは、第2次世界大戦における戦時同盟国およびNATOの同盟国として築かれたものである。米英同盟と呼ばれる軍事同盟やそれに類する2国間条約が特に存在するわけではない。

G3

諸文脈においての用例

G3またはG3諸国は、英語で「Group 3」「Group of Three」とも呼ばれ、様々な文脈でいくつかの3か国をまとめた勢力を表す言葉として用いられる。

  • アメリカ、日本、ドイツ
  • アメリカ、日本、EU
  • アメリカ、日本、イギリス
  • アメリカ、EU、中国
  • イギリス、ドイツ、フランス

得てしてこのような用例では、2大国プラスワンとして、2大勢力に話題上のターゲット国(勢力)をプラスして説明する文脈での用例が多くなる傾向がある。

EU3/EU big three/EU triumvirate/EU trio/E3

EU3/E3は、現在の欧州連合(EU)の創設に加わった3つの欧州の大国、フランス、ドイツ(当時西独)、イタリアを指す。

安全保障理事会における西側諸国の紐帯

上記の他、国際政治分野では、国際連合安全保障理事会における5つの常任理事国の内、英米の結束に加えて、フランスが西側諸国の一員として、当時の共産圏(ソ連・中国)に対する共同歩調を採ったことから、アメリカ・イギリス・フランスからなる西側勢力による常任理事国の勢力グループとしてG3の用語を使用することが多かった。

G4

ビッグ4(Big Four)

ビッグ4(Big Four)とは、、ヨーロッパにおいて大きな影響力を保持するイギリス、フランス、ドイツ、イタリアの4か国の総称である。ヨーロッパ四大国とも呼ばれる。

G4諸国(G4 nations)

G4諸国とは、国際連合の安全保障理事会での常任理事国入りをお互いに支持し、目指そうとする日本、ドイツ、インド、ブラジルの国家連合である。

G4諸国 G4 nations
G4諸国

G4ブロック(G4 bloc)

G4ブロックとは、WTOにおいて、G20諸国に参加する発展途上国を代表する中国、インド、ブラジル、南アフリカの4か国をさす用語である。2003年に中国を除いた3か国によってブラジリア宣言が発表され、これによりG20がWTOにおいて発展途上国の利益を代表する組織として認められるようになった。

この4か国にロシアを加えたものはBRICSと呼ばれる。

G4ブロック G4 bloc
赤がG4諸国。緑はG20諸国

クワッド(Quad)

クアッドは、英語の「Quad」の転写の一つで「4つ」を意味し、クアドルプル(quadruple)の略でもある。国際政治経済の分野では、特に、日本、アメリカ、オーストラリア、インド4か国による外交・安全保障の協力体制(Quadrilateral Security Dialogue)の通称として用いられる。日本語では日米豪印戦略対話 として知られる。

G5

先進五大国

戦後の国際政治におけるG5とは、先進五大国(Group of Five)を意味し、アメリカ合衆国、イギリス、フランス、ドイツ、日本の5つの先進国からなる。

現在のG7(先進国首脳会議/主要国首脳会議:サミット)を初めて開催する際に、ライブラリーグループ(米・英・仏・西独)メンバーに日本を加えた“工業化された5つの主要民主主義国”の首脳会議を開催することを決定した。

これを不服としたイタリアが1975年の第1回先進国首脳会議(サミット)に強制参加することでG6となる。

西ドイツの地位は、東西ドイツ統一後はそのまま現ドイツが継承している。

先進5か国蔵相・中央銀行総裁会議

なお、G5は、先進5か国財務大臣・中央銀行総裁会議としても知られている。1975年の主要国首脳会議(サミット)発足当初の参加国のうち米国・英国・ドイツ(当時は西独)・フランス・日本の5か国の財務大臣と中央銀行総裁が参加することで始まった。

有名な事績として、1985年9月21日にニューヨークで開かれた G5では、その後の円高・ドル安の進行の契機となった為替の協調介入を内容とするプラザ合意が成立したことが知られている。

ただし、こちらも、1986年にはイタリアカナダが加わり、G7に拡大した。

G5(新興経済国)

G5とは、急速に進化する国際秩序において積極的な役割を果たすために団結した新興経済国で、2005年のグレンイーグルズ G8 サミットで招待された、ブラジル、中国、インド、メキシコ、南アフリカの5か国で形成されている。

G5諸国
G5諸国

G5サヘル

G5サヘル(G5 Sahel, G5S)とは、西アフリカの開発政策および安全保障問題における地域協力を調整するための制度的枠組みである。2014年2月16日にモーリタニアのヌアクショットのサヘル5か国 (ブルキナファソ、チャド、マリ、モーリタニア、ニジェール) の首脳会議で創設された。本部はモーリタニアのヌクアショットにある。

G5サヘルの目的は、経済発展と安全保障の絆を強化し、この地域で活動する聖戦士組織( AQIM、MOJWA、アル・ムラビトゥーン、ボコ・ハラム)の脅威と共に戦うことである。

2022年5月15日にマリ、2023年12月3日にニジェールブルキナファソが同盟からの離脱を発表している。

G5サヘル(G5 Sahel, G5S)

G6

先進国首脳会議(サミット)

G6は、1975年11月15日から17日までフランスで開催された第1回先進国首脳会議(ランブイエ・サミット)に集った西側先進諸国の、アメリカ合衆国、イギリス、フランス、ドイツ、日本、イタリアの6か国を指す。または、この会議(サミット)自体も意味する。

インナー6(Inner Six)

インナー6とは、6人の創設者(the Six founders)、欧州連合の創設メンバー(the founding members of the European Union)とも呼ばれ、欧州共同体の創設メンバー6か国であるベルギー、フランス、ドイツ(当時西独)、イタリア、ルクセンブルク、オランダを指す。

1957年3月25日に調印されたローマ条約により、欧州経済共同体欧州原子力共同体を設立し、欧州統合に著しい進捗が見られた当時、このインナー6と対照的に語られたのがアウター7(Outer Seven)で、欧州自由貿易連合(EFTA)を形成した7か国(オーストリア、デンマーク、ノルウェー、ポルトガル、スウェーデン、スイス、イギリス)から成るグループである。

ローマ条約
欧州自由貿易連合(EFTA)
欧州自由貿易連合(EFTA)

G6→G5(EU)

欧州連合(EU)におけるG6とは、欧州6か国(フランス、ドイツ、イタリア、ポーランド、スペイン、英国)の内務大臣による非公式グループである。

移民・テロリズムに対処し、法と秩序を執行するために 2003年にG5(フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、イギリス) として設立された。2006 年にポーランドがグループに加わり、G6となったが、2020年1月31日にイギリスが欧州連合から完全に離脱(BREXIT)し、G6は終了してイギリス抜きのG5が再び始まった。

G6→G5(EU)

G7

主要国首脳会議/先進国首脳会議(サミット)

G7は、主要国首脳会議(先進国首脳会議)サミットとも呼ばれる、7か国による国際会議、またはそれに参加する、アメリカ合衆国、イギリス、フランス、ドイツ、日本、イタリア、カナダの7か国を指す。

1976年6月27日から28日まで、アメリカ合衆国プエルトリコで開催された第2回先進国首脳会議(サンファン・サミット)からカナダが参加することでG7が形成されることとなった。

G7財務大臣・中央銀行総裁会議

G7財務大臣・中央銀行総裁会議もまたG7と呼ばれ、主要先進国のマクロ経済政策の責任者が世界経済情勢やマクロ経済政策、開発途上国支援などの世界経済に関する諸課題について議論する会議である。

日本、米国、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、カナダの7か国の財務大臣と中央銀行総裁が出席し、EU(ヨーロッパ連合)が参加する枠組みでもある。

G8

G8(サミット)

G8は、1998年サミットから2014年のロシアによるクリミア併合までの主要国首脳会議の呼び名である。従来のG7構成国(アメリカ合衆国、イギリス、フランス、ドイツ、日本、イタリア、カナダ)にロシアを加えたものである。

冷戦終結を受けて、徐々にロシアの諸会議参画率が上がっていき、1998年のバーミンガム会議以降は従来の「G7サミット」に代わり「G8サミット」という呼称が用いられるようになった。

なお、当時のロシアは国内経済水準的に先進国とは呼べない状況であったため、それまでの「先進国首脳会議」から「主要国首脳会議」と呼び名を変えるようになった。

2014年以降、ウクライナに対する軍事介入やクリミア半島併合などを理由にロシアが外されることになり、再びG7に戻ったが、呼び名は引き続き「主要国首脳会議」が用いられることが多い。

D-8

経済協力機構(Developing-8、D-8)とは、バングラデシュ、エジプト、インドネシア、イラン、マレーシア、ナイジェリア、パキスタン、トルコの国々の間で開発協力を行う政府間組織である。

世界経済における加盟国の地位を改善し、貿易関係の多様化と新たな機会を創出し、国際レベルでの意思決定への参加を強化し、生活水準を向上させることを目的としている。

経済協力機構(Developing-8、D-8)
経済協力機構(Developing-8、D-8)

G10

G10(IMF/財務大臣・中央銀行総裁会議)

G10とは、1962年10月に国際通貨基金(IMF)の融資能力を高めるための追加資金を提供する協定である一般借入取決め(GAB)への参加に同意した国(ベルギー、カナダ、フランス、イタリア、日本、オランダ、英国、米国)の政府と資金提供参加した中央銀行がある他の2か国(ドイツ、スウェーデン)の10か国から成るグループである。

1984年4月にスイスが新たにGABに参加したため、現在の参加国は11か国であるが、名称はG10のままになっている。

G10は、このグループが開催する財務大臣・中央銀行総裁会議を指すこともある。

そのため、日本語では「先進11か国財務大臣・中央銀行総裁会議」と呼称しても、略称はG10のままである。

G10通貨

G10通貨とは、世界で最も取引量の多い10通貨のことであり、名の由来は定かではないが、IMF借入一般取決め(GAB) への参加協定に由来している可能性が高い。

但し、IMF借入一般取決め(GAB) に現在参加している国は11か国で、その内のフランス・ドイツ・イタリア・ベルギー・オランダは共通通貨のユーロを採用していること、これに不参加のオーストラリアドル・ニュージーランドドル・ノルウェー クローネが入っていることから、上記国際通貨基金(IMF)のG10とは1対1対応とはなっていない。

  • オーストラリア:オーストラリアドル(AUD)
  • カナダ:カナダドル(CAD)
  • 欧州連合:ユーロ(EUR)
  • 日本:日本円(JPY)
  • ニュージーランド:ニュージーランドドル(NZD)
  • ノルウェー:ノルウェー・クローネ(NOK)
  • イギリス:英ポンド(GBP)
  • スウェーデン:スウェーデン・クローナ(SEK)
  • スイス:スイス・フラン(CHF)
  • アメリカ:米ドル(USD)

G11

G-11

11か国グループ (G-11) は、加盟国の債務負担を軽減し、資源を経済発展に振り向けることを目的として設立された発展途上国のグループのことを指す。G-11は2006年9月20日に創設され、当初はヨルダンのアブドラ国王によって考案された。

このグループは主に低中所得国で構成されており、富裕国との所得格差を縮小し、国民を貧困から救い出すことを目的としている。

G11加盟国は、クロアチア、エクアドル、エルサルバドル、ジョージア、ホンジュラス、インドネシア、ヨルダン、モロッコ、パキスタン、パラグアイ、スリランカである。もともとチュニジアが当初の11か国に含まれていたが、2007年までにエルサルバドルに置き換えられた。

G-11

G11通貨

一部の銀行業界では、上記G10通貨に、デンマーク・クローネを加えて、G11通貨と定義している所がある。

  • オーストラリア:オーストラリアドル(AUD)
  • カナダ:カナダドル(CAD)
  • 欧州連合:ユーロ(EUR)
  • 日本:日本円(JPY)
  • ニュージーランド:ニュージーランドドル(NZD)
  • ノルウェー:ノルウェー・クローネ(NOK)
  • イギリス:英ポンド(GBP)
  • スウェーデン:スウェーデン・クローナ(SEK)
  • スイス:スイス・フラン(CHF)
  • アメリカ:米ドル(USD)
  • デンマーク:デンマーク・クローネ(DKK)

G12

G12は、中央銀行が協力して国際金融を規制する先進工業国のグループのことである。国際通貨基金(IMF)の一般借入取決め(GAB)への原参加国の10か国(オリジナルのG10、ベルギー、カナダ、フランス、イタリア、日本、オランダ、英国、米国、ドイツ、スウェーデン)に加えて、オーストラリアスペインを加えた12か国である。1984年4月から国際通貨基金(IMF)の一般借入取決め(GAB)へ途中参加したスイスを加えて13か国となった後も、名称はG12のままとされた。

G12諸国
G12諸国

G13

G8+5

G8+5とは、G8諸国 (カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、ロシア、英国、米国)に加え、主要新興経済国5か国(ブラジル、中国、インド、メキシコ、南アフリカ)を加えた13か国が参加する首脳会議の構想である。

G8+5グループは、英首相トニー・ブレアが主な新興独立国が会談に参加するよう誘った2005年に結成された。

新興経済国の伸長や気候変動対応のための議論の深化のため、G8+5の枠組みでの首脳会議開催の議論は2007年~2008年にかけて盛り上がったが、まだ正式に開催されてはいない。

G8+5
G8+5

G14

G14とは、G8諸国 (カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、ロシア、英国、米国)に加え、主要新興経済国6か国(ブラジル、中国、インド、メキシコ、南アフリカ、エジプト)を加えた13か国が参加する首脳会議の構想である。

2008年10月に、フランスが従来のG8の拡張提案(G8+5)にエジプトを加えることを提案し、G14と命名された。しかし、まだ正式に開催されるに至っていない。

G15

G15とは、開発途上国18か国で構成されたグループで、開発途上17か国グループなどともいう。相互協力促進と、WTOや経済大国の集まりであるG8といった他の国際的機関に対抗することを目的として、1989年9月にユーゴスラビアのベオグラードで開催された第9回非同盟諸国首脳会議において結成された。

G-15は、投資、貿易、技術分野における発展途上国間の協力に焦点を当てている。その後、チリ、イラン、ケニアがG15に加わったが、ユーゴスラビアはもはやG15には参加しておらず、創設メンバー国であったペルーは2011年にG15からの脱退を決定した。これにより、加盟国は17か国に拡大したが、名称はG15のまま変更されていない。

開発途上18か国グループ
G15
  • アルゼンチン
  • ブラジル
  • チリ
  • ジャマイカ
  • メキシコ
  • ベネズエラ
  • アルジェリア
  • エジプト
  • ケニア
  • ナイジェリア
  • セネガル
  • ジンバブエ
  • インド
  • インドネシア
  • イラン
  • マレーシア
  • スリランカ

G20

G20(サミット)

G20とは、金融・世界経済に関する首脳会合のことで、G20サミットとも呼ばれる。G7に参加する7か国の他、欧州連合(EU)アフリカ連合(AU)、新興国12か国(BRICSの5国、MIKTAの5国、サウジアラビア、アルゼンチン)と永久招待国のスペインで構成される国々と地域から成る国際会議である。

2つの地域機関、永久招待国のスペインを加えると22か国・