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ベンチマーキング Benchmarking Process Performance

ベンチマーキング Benchmarking Process Performance マネジメント
ベンチマーキング Benchmarking Process Performance

ベンチマーキング Benchmarking Process Performance

概論

自社のコンピテンシー(固有能力、Distinctive Competencies)は、自社の競争優位を創り上げるのに貢献してくれる。

汎用的なコンピテンシーの類型は以下の通り。

❶優れた効率性(superior efficiency
高品質(superior quality
❸優れた技術革新(superior innnovation
❹優れた効率性(superior efficiency

自社がこれらのコンピテンシーを身につけるには、他社の成功事例や業界標準等を ベストプラクティス(best practices)として理解し、これを自社に適応できる形と適応手順について十分に練ったうえで、自社に素早く導入することが効率的な場合が多い。

ベストプラクティスの導入がうまくいったかどうかを評価するには、ベンチマーキング(benchmarking)を活用するのが便利である。

ベンチマークとは、業績の標準(standard of performance)である。そしてベンチマーキングとは、最も効果的なグローバルでの競合他社や他業種の優良企業の製品、業務慣行、サービスと自社のそれを比較して、差異や相違点を評価するプロセスである。

(注:昨今では、コンピュータシステムのハードウェアやソフトウェアの性能を測定するための指標をベンチマークといい、CPUの処理速度やネットワークの通信速度などを、他社製品・他環境と比べるものを指すことの方をよく目にする。そうしたベンチマークを測定・評価するために用いらるソフトを、ベンチマークソフトと呼ぶ)

こうした先行事例・成功企業が実現している品質やコスト等を測定基準のひとつとして、自社がこれから目指すべきターゲットとかビジネスモデルの絵姿と定めるのである。

応用研究(application research)や洗練された分析ツール(最新IT技術を駆使したソフトウェア)を用いて、ベストプラクティス分析(best practice analysis)を行い、自社プロセスにベストプラクティスがマッチするように、また同時にベンチマークを上回れるように適合させつつ導入していくことになる。

こうした業務改善には、コストカット、アウトプットの増加、品質向上、その他の自社が戦略的目標としているゴールといった測定可能な目標値が設定される。

もちろん、実行した業務改善が、❶当初の導入目標に合致しているか、❷期待していた導入効果が得られているか、を知るためである。

ベンチマーキングは、グローバルで最良とされる企業(事業)に対する継続的な模倣(emulate, imitate)であり、これらの高い標準に合致するように努力をし続けることで、業界平均以上の圧倒的な競争優位を築くことにつながる。

必ずしも、ベンチマークされる企業(事業)は同業である必要はない。自社が獲得したいコンピテンシーを実現している企業や、取込みたい業務品質を有している企業であることが明確に分かっているのならば、業種・地域等は問わないのが普通である。

確かに、業界トップ企業の模倣の方が比較的取り組みやすい印象がある。しかし、業界トップと同じレベルになっても、同質的な競争状態にあることは限らない。同質的な競争を継続するだけでは、相対的・一時的に優位に立っても、何時その優位性が崩れるかわかったものではないし、その優位性の維持に莫大な労力・コストがかかり続けるといった問題もある。

できれば、他社が模倣しにくいコンピテンシーを身に着けることが競争優位を獲得する早道であることが多い。

”急がば回れ”

マイケル・ポーターが提唱した競争戦略における「差別化(Differentiation)」は王道のひとつである。であれば、ベンチマーキングにおいても、この差別化を意識した動きをするのが望ましいものと考える。

導入方法

ベンチマーキングを実践するにあたり、ベンチマークする事業や業務に対して、まず自社が獲得したい重要成功要因(CSF: Critical Success Factors)を明らかにする必要がある。

重要成功要因とは、自社が競争優位を築くために必須の業務達成水準であったり、業務内容(達成項目)そのものである。

各社の重要成功要因は、それぞれが直面する市場競争の状態に依存する形で決まってくる。

重要成功要因を定めたら、次にベストプラクティス分析を行う。ベストプラクティス分析は、ベストプラクティスを調査し、自社が重要成功要因を獲得する(満たす)ための活動で標準・目標として運用できるように、文書化して自社が利用可能な形にまとめる。

ベストプラクティス分析を担当するチームは、できる限り、異なる分野、異なる組織、異なるスキルを持った、実に多様性のあるメンバを揃えることが望ましい。

このチームのミッションは、

❶ベストプラクティスの適用効果が最大になる業務領域はどこか:What?
❷業務領域に対してベンチマークした企業(事業)の経験を生かすにはどうすればよいか:How?

である。

一部の企業は特定領域において、リーダー企業と目されている。ベンチマーキングが一般的になった1990年代頃のアメリカの事例では、小売業におけるノードストローム(Nordstrom)、サービス業では、リッツカールトン(Ritz-Carlton)、テクノロジー分野では、アップル(Apple)等が有名だ。

なお、米国生産性品質センター(APQC:American Productivity and Quality Center)が、「Process Classification Framework」という名称で、業務プロセスのベストプラクティスを調査し、ベンチマーキングするための基準として標準的な業務プロセス分類のフレームワークを公表している。

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