概要
アンデス共同体(CAN: Comunidad Andina, Andean Community)は、アンデス地域を中心とした南アメリカの関税同盟の設立を目的とした自由貿易地域で、統括的経済開発と均衡および自治を目的とした国家共同体でもある。
1969年5月26日、「カルタヘナ協定」が署名(同年10月16日発効)され、アンデス地域統合(ANCOM)が創設された。1996年3月10日、「トルヒーヨ決議書」及びその付属書である「カルタヘナ協定修正議定書」を採択し、ANCOMを発展的に改組しアンデス共同体を創設した。
原加盟国は、コロンビア、エクアドル、ペルー、ボリビア、チリの5か国で、1996年まではアンデス貿易協定 (Pacto Andino)やアンデスグループ (Grupo Andino)と呼ばれることも多かった。
1973年にベネズエラがアンデス協定に加盟し、1976年、アウグスト・ピノチェト軍事独裁政権が自身の自由主義経済政策とCANの統合政策との不整合を理由にチリをアンデス協定から離脱させた(その後、2006年までオブザーバー参加国、2006年9月21日以降は準加盟国)。
事務総局の本部はペルーのリマにあり、アンデス議会の本部はコロンビアのボゴタにある。アンデス共同体は、国際連合総会オブザーバーでもある。
2001年6月に結ばれた協定504番により、アンデス共同体としてのパスポートが作られた。このパスポートを持つ者は査証無しで加盟国間を行き来できる。2003年より、この4か国の国民は身分証明書の提示だけで(パスポート無しで)相互に自由に行き来できるようになっている。
加盟4カ国の総人口は約1億人、面積は3,798,000km2、域内GDPは7,069億300万ドル(2018年)である。
- 設立目的
- 統合と協力による加盟国の調和的発展の促進
- 経済成長と雇用創出の促進
- ラテンアメリカ共同市場形成を目指した地域統合プロセスへの参加促進
- 国際経済動向の中で加盟国の対外的脆弱性改善と立場向上
- 不均衡是正と連帯強化
- 域内住民の生活水準の改善
- 沿革
- 1969 コロンビア、エクアドル、ペルー、ボリビア、チリとの「カルタヘナ協定」によりアンデス共同体創設
- 1973 ベネズエラがアンデス協定に加盟
- 1976 アウグスト・ピノチェトが経済的矛盾を理由にチリのアンデス協定からの離脱を発表
- 1979 条約の署名後、アンデス司法裁判所、アンデス議会、アンデス外務大臣評議会が設立
- 1983 アンデス司法裁判所が発足
- 1992 ペルーは積極的な経済自由化プログラムのため、一時的に加盟を停止
- 1993 ボリビア、コロンビア、エクアドル、ベネズエラ間のアンデス自由貿易地帯が運用開始
- 1994 共通対外関税が承認
- 1996 ボリビア、コロンビア、エクアドル、ペルーの大統領、ベネズエラ大統領の個人代表、そしてオブザーバーとしてのパナマ大統領がトルヒーヨ市で会合、アンデス小地域統合協定の修正議定書を採択 (カルタヘナ協定)、これにより名称がアンデス共同体に変更され、アンデス統合システムが創設
- 1997 ペルーをアンデス自由貿易地域に段階的に編入することで合意
- 2005 メルコスール諸国が準加盟国として加盟、アンデス共同体諸国も相互に同等の立場でメルコスールに加盟
- 2006.4.19 ベネズエラ大統領ウゴ チャベスが、アンデス共同体からのベネズエラの脱退を発表
- 2006.9.20 ニューヨークで開催されたアンデス外相評議会は、チリを準加盟国としてアンデス共同体に再編入することを承認
- 2011.10. スペインがオブザーバー参加
- 2012.12.7 ボリビアはメルコスール諸国により、4 年以内にメルコスールへの完全加盟を達成するための編入議定書を開始することが承認
正加盟国
コロンビア共和国
Republic of Colombia
- 国土面積は1,141,000km2(日本の約3倍)で世界25位、人口は5,088万人で世界29位
- 立憲共和制、直接選挙で選出される大統領が国家元首、上院・下院の二院制
- 名目国内総生産(GDP)は世界44位、購買力平価(PPP)で世界31位

●首都
ボゴタ
エクアドル共和国
Republic of Ecuador
- 国土面積は283,560km2(本州と九州を合わせた広さ)で世界71位、人口は1,764万人で世界67位
- 共和制、直接選挙で選出される大統領が国家元首で行政府の長、国民議会の一院制
- 名目国内総生産(GDP)は世界63位、購買力平価(PPP)で世界64位


●首都
キト
ペルー共和国
Republic of Peru
- 国土面積は1,285,220km2(日本の約3.4倍)で世界19位、人口は3297万人で世界39位
- 立憲共和制、直接選挙で選出される大統領が国家元首、共和国議会の一院制
- 名目国内総生産(GDP)は世界49位、購買力平価(PPP)で世界46位


●首都
リマ
ボリビア多民族国
Plurinational State of Bolivia
- 国土面積は1,098,581km2(日本の約3倍)で世界27位、人口は1,167万人で世界80位
- 立憲共和制、大統領が国家元首で行政府の長、多民族立法議会は上院と代議院(下院)の二院制
- 名目国内総生産(GDP)は世界91位、購買力平価(PPP)で世界92位


●首都
ラパス
(憲法上の首都はスクレ)
準加盟国
チリ共和国
Republic of Chile
チリのステイタスは頻繁に変わっている。
加盟国 1969-1976年 (設立時メンバ)
オブザーバー加盟国 1976-2006年
準加盟国 2006年 –
- 国土面積は756,950km2(日本の約2倍)で世界37位、人口は1912万人で世界61位
- 立憲共和制、直接選挙で選出される大統領が国家元首で行政府の長、上院・下院の二院制
- 名目国内総生産(GDP)は世界46位、購買力平価(PPP)で世界43位


●首都
サンティアゴ
ブラジル連邦共和国
Federative Republic of Brazil
- ラテンアメリカ最大の領土・人口を擁する国家で、面積は世界第5位、人口は世界第5位
- 大統領制を敷き、大統領を元首とする連邦共和制
- 南北アメリカ大陸で唯一のポルトガル語圏の国



●首都
ブラジリア
パラグアイ共和国
Republic of Paraguay
- 国土面積は406,752km2(日本の約1.1倍)で世界58位、人口は713万人で世界104位
- 立憲共和制、直接選挙で選出された大統領が元首、上院と代議院(下院)の二院制
- 名目国内総生産(GDP)は世界93位、購買力平価(PPP)で世界101位


●首都
アスンシオン
ウルグアイ東方共和国
Oriental Republic of Uruguay
- 国土面積は176,220km2(日本の約半分)で世界88位、人口は347万人で世界132位
- 立憲共和制、直接選挙で選出された大統領が元首、上院と下院の二院制
- 名目国内総生産(GDP)は世界75位、購買力平価(PPP)で世界95位


●首都
モンテビデオ
アルゼンチン共和国
Argentine Republic
- 南アメリカ南部に位置し、国土面積は2,780,400km2 で世界8位、人口は4,520万人で世界31位
- 大統領を元首とする連邦共和制国家
- 2度の世界大戦に直接関与せず、各国への農畜産品の輸出により20世紀半ばまでは、世界有数の富裕国



●首都
ブエノスアイレス
オブザーバー
スペイン王国
Kingdom of Spain
- 国土面積は506,000km2 で世界50位、人口は4,835万人で世界29位
- 立憲君主制・議院内閣制、上院・下院の両院制
- 名目国内総生産(GDP)は世界14位、購買力平価(PPP)で世界17位





●首都
マドリード
モロッコ王国
Kingdom of Morocco
- 国土面積は446,550km2(日本の約1.2倍)で世界57位、人口は3691万人で世界40位
- 立憲君主制、議院内閣制、1996年から上院・下院の二院制
- 名目国内総生産(GDP)は世界58位、購買力平価(PPP)で世界55位
●首都
ラバト
トルコ共和国
Republic of Turkey
- 国土面積は783,562km2(日本の約2倍)で世界37位、人口は8,434万人で世界18位
- 共和制で大統領が国家元首、一院制のトルコ大国民議会。2017年の憲法改正によって、大統領権限の強化と議院内閣制が廃止、2018年に大統領制へ移行
- 名目国内総生産(GDP)は世界16位、購買力平価(PPP)で世界11位


●首都
アンカラ
元加盟国
ベネズエラ・ボリバル共和国
Bolivarian Republic of Venezuela
1973 – 2006年の間、正加盟国だった。
- 国土面積は916,445km2(日本の約2.4倍)で世界32位、人口は2844万人で世界50位
- 連邦共和制、直接選挙で選出された大統領が元首、大統領自身が行政府の長として内閣を統率、1999年憲法により国民議会の一院制
- 名目国内総生産(GDP)は世界94位、購買力平価(PPP)で世界81位

●首都
カラカス
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