戦略策定（SWOT分析）- Formulating Strategies

●戦略的計画プロセス

#	ステップ	内容
1	MVVG定義	企業のミッション・ビジョン・価値・ゴールの定義
2	外部環境分析	機会と脅威を明らかにするため、企業外部の競争環境の分析
3	内部環境分析	強みと弱み、組織の限界を明らかにするため、企業内部の業務環境の分析
4	戦略策定（SWOT分析）	組織のミッション・ゴールと一貫性のある戦略の選択と策定
5	戦略実行	選択された戦略の展開・実行

外部の市場機会と脅威、内部の強みと弱みを一旦調べたら、次のステップは「SWOTスウォット分析」である。

”SWOT” とは、Strengths, Weaknesses, Opportunities, and Threats を指す。

SWOT分析の目的は、外部からの脅威を受けつつも、市場機会を捉えて自社の利にすべく、組織の強みを最適化し、弱みを修正若しくは最小化することである。

SWOT分析は、企業にとって与件とされる強み・弱み・市場機会・脅威をもとにした、一連の汎用的な戦略的代替案（strategic alternatives）から成る。

戦略的代替案は戦略を選択する際に用いられる。大抵の場合、その戦略とは、経営資源とケイパビリティを外部環境の脅威に対抗させて最も効果を発揮できるように組み合わせるための基本方針である。

経営者が数多の中からひとつの戦略セットを選びだす。その戦略セットが自社の競争優位を創出もするし維持もする。こうした戦略セットはいくつかの階層に分かれたものとして考慮される。

機能別戦略（Functional-Level Strategy）：企業内部のオペレーションを改善する目的で設定される。一般的に、オペレーションには、製造・マーケティング・購買・研究開発・顧客サービスが含まれる
事業別戦略（Business-Level Strategy）：市場/事業ごとのポジショニング戦略。❶コストリーダーシップ戦略、❷差別化戦略、❸特定のニッチやセグメントへの集中戦略、および、❹それらの組み合わせ戦略など
グローバル戦略（Global Strategy）：自国以外への拡大戦略
全社戦略（Corporate-Level Strategy）：中長期の収益性と利益成長を最大化するような事業ポートフォリオを設定

SWOT分析から導かれたいくつかの戦略は、互いに相互補完性のあるものになる。機能別戦略は事業別戦略やグローバル戦略をサポートする必要がある。全社戦略もまた事業別戦略を支える必要がある。

経営者に選別された戦略が集まってひとつのビジネスモデルを形成する。ビジネスモデルとは、経営者が戦略セットをどうやって組み立てるかのアイデアの結集体であり、市場平均以上の高収益性と同時に利益成長性を達成するための資本的投資の対象でもある。

SWOT分析は、経営者に対して、❶ビジネスモデルの選択、❷ビジネスモデルのファインチューニング、を容易にさせる道具なのである。

あわせて読みたい

1	戦略的計画	Strategic Planning
2	予算の諸概念	Budgeting Concepts
3	業績予測の技法	Forecasting Techniques
4	予算編成の方法論	Budgeting Methodologies
5	年度損益計画	Annual Profit Plan & Supporting Schedules
6	大綱的予算管理	Top-Level Planning & Analysis