[定点観測] 経営指標 企業ランキング2024.3.29 追加しました
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パートナー(Key Partners) – ビジネスモデル体系

パートナー(Key Partners) - ビジネスモデル体系 ビジネスモデル
パートナー(Key Partners) - ビジネスモデル体系

パートナー Key Partners

アフィリエイト

自社の代理店として機能する「アフィリエイター」の販売活動を支援することで自社の収益を増大化することを狙う。

そのメリットは、自社で営業やマーケティングへの資源投入を拡大することなく、多種多様の顧客層にアクセスが可能になることである。

傾向として、拡販コストやマーケティングコストは、収入に先行した巨額の固定費負担、いわゆる先行投資となることが多い。

アフィリエイトの活用を行えば、収益が上がった後にアフィリエイターへ売上貢献度に従ってコミッションを支払うことで、資金繰りへのインパクトを最小化することも可能である。

最近では、Eコマース/EC(電子商取引)で、顧客を販売元のウェブサイトに誘導・集客するアフィリエイト・プログラムが大規模に運営されている。

インターネットが発達する以前でも、例えば、保険の販売員は保険契約の獲得に応じてコミッションを受け取っていたように、アフィリエイトは、代理店側と販売元、双方にとって古くからあるビジネスモデルである。

特筆すべきは、インターネット上の技術的可能性が、

  • 製品購入や資料請求といった特定のユーザ行動の実現回数
  • 製品購入された場合の代金の一定割合(歩合)
  • バナーや広告のクリック数

という風に様々なバリエーションとインセンティブを設計できることだ。

SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)のピンタレストは、このビジネスモデルの可能性を究極にまで高めている。

自社サービスのユーザに特定のテーマの仮想写真ボードを提供し、ユーザがピン止めした画像を販売元のウェブサイトとリンクさせ、自社(ピンタレスト)のアフィリエイト認識タグを埋め込み、ピンタレストのサービス経由のクリックに起因するアフィリエイト収入をピンタレストが得るシステムになっている。

ピンタレストは、アフィリエイターにプラットフォームを提供することで、アフィリエイターとしてのコミッションを得るのだ。

エコシステム

業界や製品がお互いに連携することで大きな収益構造を構成するさまを、従来は生態系(ある地域や空間などの生き物や植物がお互いに依存しながら生態を維持する関係)を指す用語だったものをビジネス界に持ち込んだ。

複数の企業が商品開発や事業活動などでパートナーシップを組み、互いの技術や資本を生かしながら、開発業者・代理店・販売店・宣伝媒体、さらには消費者や社会を巻き込み、業界の枠や国境を超えて広く共存共栄していく内発的な仕組みを意味する。

サプライチェーンに連なる仕入先/販売先といった売買の関係だけでなく、ユーザとのコミュニティや、コミュニティを支える業界、サードパーティ品の供給業界、製品・サービスの運用保守を担当する業界などが、お互いに共通の技術や製品仕様、地域などで好循環を回せるように事業運営される。

最近では、クラウド環境やIoTが好例となる。

オープンなエコシステム上では、イノベーションが絶え間なくおこり、新たな技術やサービスが生まれてエコシステムが急速に発展していく。

エコシステムの増殖は、市場の規模によって制約を受けるが、市場が大きければ、競争優位性を求めて分業と協業が広がっていく。

このことが、事業の成長性と技術革新の早期化を促し、市場活動が活発になり、そこに新規需要が生み出されるチャンスが広がる。

同じエコシステム内で共存共栄を目指す間には、相手の行動予測性が高まることで、「取引費用」を最小化することで収益性を高めることができる。

オープンソース

製品・サービスをひとつの特定された会社で行うのではなく、公共コミュニティで開発をする。

誰でも自由にコミュニティに参加して自分の知見を提供することで、新しいサービスを提供したり、機能改善などに貢献することができる。

そのために、ソースコードは一般に公開されている。ソースコードは開発元の所有物ではなく、公共資産となるため、ソースコードからの知的財産権に基づく経済的利益を直接得ることはできない。

しかし、オープンソースの基盤上に製品・サービスを構築したり、改変されたコードを用いて新形態で有料のビジネスサービスを立ち上げることで、マネタイズすることができる。

このビジネスモデルのメリットは、開発元が新製品開発、新サービス立ち上げの先行投資の発生を抑えられることである。

開発は、コミュニティ参加者の自発的にかつ無償で行われる。各人が自身の個人的なモチベーションを頼りに開発を行うため、開発元が各人の開発をコントロールすることはできない。

しかし、開発元の特定の限られた開発者チーム(これがリソース)より、コミュニティに参加している大多数の頭脳を結集した方が、結果的により良いものが開発されるというメリットを享受することができる。

また、オープンソースで提供されるサービスを利用する側からすれば、特定のベンダー(サプライヤー)のみに依存するリスク(ベンダーロックイン)を回避できるというメリットも考えられる。

提携先のレバレッジ

自社が新たな市場に進出したり、既存市場で手ごわいコンペチターとの競争で不利になったとき、自社に足りない顧客ベース、技術/ノウハウ、経営資源を他社と提携して得ようとするものである。

対価として、ロイヤリティなどの名目で金銭的に支払うこともあるし、提携企業に自社ビジネスの一部や既存の経営資源をバーターで提供することもある。

スタートアップ企業ならば、新規ビジネスの立ち上げにおいて、ノウハウ、対外的信用、資金の不足を補うことができるし、逆に、それらの経営資源を提供する大企業にとっては、代わりに新規ビジネスのチャンスを得ることができる。

今や押しも押されぬその業界トップに上り詰めた、Google やワタミも、初期段階では、Yahoo!の補助検索エンジン提供の契約をてこに成長し、つぼ八のフランチャイジーとして居酒屋経営のノウハウを社内に蓄積することに成功した。

強者連合

業界順位の高い主要プレイヤー同士で提携し、❶製品仕様の共通化、❷販売提携、❸技術提携、❹コストダウンのための機能限定などの共同歩調、など、市場内の秩序を保つことで、業界下位企業を突き放したり、強者連合に組しない強敵に打撃を加え、シェアを奪うことを狙う。

同じ国の同じ市場内でのこのような提携は、各種カルテルを禁止する法律(独占禁止法など)に抵触する恐れがあるため、周辺産業の上位企業を加えたり、違う国の企業同士で行われる傾向にある。

規模の経済」のメリットを強化する方向で以下のような施策が打たれることが多い。

  1. ポイントプログラムの共通化
  2. 製品互換性(インターフェース)の確保
  3. 同等製品の地域バーター
  4. 相互技術供与(クロスライセンスなど)
  5. 物流機能の共通化(共同配送など)

資源の動的アロケーション

複数の事業体がそれぞれに固有のサービスや製品の生産・提供を企業・企業グループの枠を超えて動的に経営資源を割り当てることで、全体にかかる経営資源の稼働率を上げることで、サービス・製品単位当たりのコストを下げることで、販売単価をさらに下げて集客力を高め、資源の動的アロケーションに協力した企業の収益力を高める方法である。

コードシェア

航空業界では、「コードシェア」という形で、グローバルアライアンスごとに、機体を保有し運行を担当する航空会社と提携会社の路線コードに同じ機体が割り当てられ、提携先の航空会社の顧客も、自身が選択した航空会社の便と同様に共同運航される便を利用できる。

また、大半のケースでマイレージサービスも引き続き利用できる。

国際線の代表例:

共同配送

コンテナ輸送では、川崎汽船、COSCO(中国)、明陽(台湾)、韓進(韓国)の共同運航が知られている。それぞれが受注した貨物を自社を含めた共同運航パートナーのコンテナ船を柔軟に運用して輸送を行うことで、できるだけ最大積載量に近いレベルでの運航に努めている。

最近では、環境負荷を考慮したモーダルシフトが好まれるようになり、ますます業界を超えた共同配送(トラック便から船便や鉄道便へのシームレスな運搬)の動きが活発になっている。

クロスライセンス

複数の企業などがそれぞれの所有する知的財産権の使用を互いに許諾し合い、その許諾の範囲に含まれる知的財産の実施・利用については互いに対価を請求しない、または低額で利用できるようにする。

ある製品や技術分野に関連する重要な特許が複数ある場合、関連する特許を持つ複数の企業がコンソーシアム(企業連合)を結成して互いにクロスライセンス契約を結び、特許群を一体的に管理する仕組みを「パテントプール」(patent pool)という。

パテントプールを利用するコンソーシアム外の(供出できる有力な特許を持たない)企業に対しては、共同で特許料の支払いを求め、参加企業間で分配して収益を共有することもある。

お互いに隣接しあうライセンスの多重利用(共同利用)が開発費の単位当たり負担額を削減することで高収益になることを期待する。

ただし、同一分野で過度に独占的に振る舞うコンソーシアムに対しては独占禁止法上の問題が生じることもある。

ビジネスモデル体系(概要)

ClassBlock説明
ターゲット
Target
ターゲット - ビジネスモデル体系
顧客セグメント
Customer Segments
顧客セグメント - ビジネスモデル体系
企業が関わろうとする顧客を明確にする
(顧客としないセグメントは無視する)
顧客との関係
Customer Relationships
顧客との関係 – ビジネスモデル体系
顧客獲得・顧客維持・販売拡大の3点について、
顧客とどのような関係を構築したいか
チャネル
Channels
チャネル(Channels) – ビジネスモデル体系
顧客セグメントとのコミュニケーションの方法
顧客セグメントに価値を届ける方法
バリュー
Value
バリュー - ビジネスモデル体系
価値提案
Value Propositions
価値提案 Value Propositions – ビジネスモデル体系
対象顧客に対して、企業が提供できるベネフィットの総体
顧客が必要とする製品とサービスの組み合わせ
ケイパビリティ
Capability
ケイパビリティ - ビジネスモデル体系
リソース
Key Resources
リソース(Key Resources) - ビジネスモデル体系
ビジネスモデルの実行に必要な経営資源の明確化
リソース獲得に必要な対価と収益の流れの相対的関係
主要活動
Key Activities
主要活動 - ビジネスモデル体系
価値提供するために欠かせない活動
製造・問題解決・プラットフォーム・ネットワーク
パートナー
Key Partners
パートナー(Key Partners) - ビジネスモデル体系
どのリソースをサプライヤーから得ているか
どの主要活動をパートナーが行っているか
収益モデル
Profit Models
収益モデル - ビジネスモデル体系
コスト構造
Cost Structure
コスト構造 Cost Structure – ビジネスモデル体系_v3
ビジネスモデルの運営にあたって発生する全てのコスト
収益の流れ
Revenue Streams
収益の流れ Revenue Streams – ビジネスモデル体系
企業が顧客セグメントから生み出すキャッシュフロー
顧客が支払いたいと思っている対象と望む支払方法

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