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支払タイミングの最適化 – ビジネスモデル体系

支払タイミングの最適化ビジネスモデル
支払タイミングの最適化

支払タイミングの最適化 Payment Optimization

コストはその支出の絶対額だけではなく、支出のタイミングが可能な限り企業の資金繰り計画の管理下にあると、単位当たり資本コストを最小化することで企業価値創造に貢献することができる。

多角化の経済性

事業多角化は、ビジネス史上、何度か定期的にブームが起こる。ここでは、1950~80年代における海外資本市場の自由化の波に乗り、米国発で始まった何度目かのブームを取り上げる。

アンゾフ(1918 – 2002)が1957年に発表した「アンゾフ・マトリクス」で、事業多角化のフレームワークを提示した。

アンゾフマトリクス
アンゾフマトリクス Wikipedia Commons

論者によって事業多角化が示す範囲とメリット・デメリットは様々であるが、

  • 水平型多角化
  • 垂直型多角化
  • 集中型多角化
  • コングロマリット型多角化(集成的多角化、非関連多角化)

に共通のメリットをコスト構造の視点から見てみたい。

  1. 企業環境の変化に対するリスク分散が可能
  2. シナジー効果が得られる
  3. 範囲の経済性が得られる
  4. プロダクトライフサイクルへの対応が可能

上記1,4は企業業績の面から同じことを意味しており、ここで取り上げるべき「支出タイミングの最適化」に該当する。

上記2は専ら「収益の流れ Revenue Streams」で語られるべき特徴である。

上記3は、コスト構造 Cost Structure「支出単位当たり収量増」で取り上げられるべき特徴である。

上記1,4は、金融資産におけるポートフォリオ戦略と同様に、企業経営においても、複数の事業に投資を分散することで、企業業績の好不調の波を平準化して絶対的な収益リターン率の最大化を図るものである。

大勝ちする事業機会に集中投資(ブロックバスター利益モデル)しない代わりに、大負けするリスクを回避することができ、企業経営の安定化に資するという考え方である。

これは、とある事業が好調時に獲得した利益を内部留保として蓄積しておくことで、他の不調な事業が免れない突発的な巨額の損失の補填に充当したり、該当事業の次の事業サイクルのための先行投資として支出する資金として流用したりすることができる。

つまり、異時点間の消費(支出)を可能にする貯蓄(収入)を得る手段として事業多角化をとらえるのである。

利益獲得とそれに伴うキャッシュインフローと、そのための事業先行投資にかかるキャッシュアウトフローの時間軸管理の巧拙こそが成功の秘訣以外の何物でもないのである。

これは、いわゆる PPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)の考え方そのものといえる。

経験曲線

経験曲線(エクスペンス・カーブ:Experience Curve)とは、累積生産量の増加に伴う単位当たり生産コストの減少が1920年代の米国航空機業界において観察されたものを、1960年代にボストン・コンサルティング・グループがこれを総コストにまで拡張して有効な経営戦略として開発した。

これは、相対的市場シェア利益を享受するために、規模の経済を達成する具体的な活動指針として機能するため、従来は、これら2つとともに生産性向上(支出単位当たり収量増)に分類し、一つのストーリーに整理して解説されることが多い。

本稿ではさらに、経験曲線が生産性向上による企業業績の向上の他、企業内における投資の時間価値をどのように最大化するかのメカニズムについても解説を試みる。

経験曲線による生産性向上が発揮されるためには、生産手法、商品開発、販売手法における経験・知識・ノウハウといった無形資産が企業内に蓄積することで、生産性が増し、ひいては企業の収益性を高めることが知られている。

これらは、それぞれのミッションに従事する従業員が獲得する知見が後々の業務効率化、品質の機能の向上、顧客理解度の向上といった形で高収益体制を結実させる。

従業員がそれぞれの知見を獲得してからそれぞれの知見を発揮するまでの間には比較的長い期間が必要になる。

それゆえ、各従業員が知見(企業から見れば従業員の頭の中にある経験やノウハウなど)を発揮して企業収益獲得に貢献するまで、従業員の給与や教育訓練費用の負担は、企業収益から見れば先行投資とみることができる。

その意味では、先行投資は限りなく短期間で回収されることが安全性から見て望ましい。

だとすると、従業員の経験・ノウハウの獲得と成熟までの時間がより短くなり、社内に暗黙知・形式知の形で企業収益向上の無形資産が積みあがって実効力を有するまでの時間を短くするには、業務対象とする商材の累積生産・販売・開発の経験時間がより短い時間でより密度濃くなっている必要がある。

それゆえ、相対的シェアが大きく、経験値稼ぎという観点で累積生産量・販売量をいち早く積み上げた企業がその経験極線の恩恵にいち早くあずかれるという帰結は至極当然のように思えるのである。

ビジネスモデル体系(概要) ビジネスモデル体系

ClassBlock説明
ターゲット
Target
ターゲット - ビジネスモデル体系
顧客セグメント
Customer Segments
顧客セグメント - ビジネスモデル体系
企業が関わろうとする顧客を明確にする
(顧客としないセグメントは無視する)
顧客との関係
Customer Relationships
顧客との関係 – ビジネスモデル体系
顧客獲得・顧客維持・販売拡大の3点について、
顧客とどのような関係を構築したいか
チャネル
Channels
チャネル(Channels) – ビジネスモデル体系
顧客セグメントとのコミュニケーションの方法
顧客セグメントに価値を届ける方法
バリュー
Value
バリュー - ビジネスモデル体系
価値提案
Value Propositions
価値提案 Value Propositions – ビジネスモデル体系
対象顧客に対して、企業が提供できるベネフィットの総体
顧客が必要とする製品とサービスの組み合わせ
ケイパビリティ
Capability
ケイパビリティ - ビジネスモデル体系
リソース
Key Resources
リソース(Key Resources) - ビジネスモデル体系
ビジネスモデルの実行に必要な経営資源の明確化
リソース獲得に必要な対価と収益の流れの相対的関係
主要活動
Key Activities
主要活動 - ビジネスモデル体系
価値提供するために欠かせない活動
製造・問題解決・プラットフォーム・ネットワーク
パートナー
Key Partners
パートナー(Key Partners) - ビジネスモデル体系
どのリソースをサプライヤーから得ているか
どの主要活動をパートナーが行っているか
収益モデル
Profit Models
収益モデル - ビジネスモデル体系
コスト構造
Cost Structure
コスト構造 Cost Structure – ビジネスモデル体系_v3
ビジネスモデルの運営にあたって発生する全てのコスト
収益の流れ
Revenue Streams
収益の流れ Revenue Streams – ビジネスモデル体系
企業が顧客セグメントから生み出すキャッシュフロー
顧客が支払いたいと思っている対象と望む支払方法

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