シャープレシオとは
シャープ・レシオ(Sharp ratio)とは投資の効率性を測る指標。1966年に米国の経済学者であるウィリアム・シャープにより提案された。現代ポートフォリオ理論(MPT)や資本資産価格モデル(CAPM)を基礎とした投資の効率性基準である。
一般的には、投資信託の運用成績を測るための指標のひとつとして用いられることが多い。
シャープレシオ = {(平均リターン)-(無リスク利子率)}÷ (標準偏差)
「リターン」を「リスク」で割り算することで、リスク一単位あたりのリターン(収益性)が最も大きい投資機会を評価することができる。
ファイナンスの世界で「リスク」とは「ボラティリティ(volatility)」を意味する。その投資対象資産の価格の変動の幅と大きさを「標準偏差」を用いてボラティリティを表す。
かんたんシャープレシオとは
投資のリスク一単位当たりの収益性であるシャープレシオを、個人投資家でも簡単に入手できる「株価投資収益率(TSR)」と「β値」で計算したもの。
かんたんシャープレシオ =(株価投資収益率:TSR) ÷ (β値)
株価投資収益率 ={(株の値上がり益)+(配当収入)} ÷ 投資総額
β 値 = 個別証券のリターン(x) ÷ 市場全体のリターン(y)
= (xとyの共分散)÷(xの分散)
このページのかんたんシャープレシオは、過去3年の株価投資収益率(TSR)と日経平均株価に対するβ(3年)を用いて計算されている。
かんたんシャープレシオの数字自体に従来型の統計学的・現代ファイナンス理論的な意味はないが、各銘柄間におけるリスク・リターンの相対比較には用いることができる。
例:
TSR = 100% (1年間で投資額が2倍になる収益率)
β = 1(日経平均と均衡が取れた値動き)
かんたんシャープレシオ = TSR ÷ β = 100% ÷ 1 = 100
→ 日経平均と同じ値動きで投資額が2倍になる銘柄(過去3年平均ベース)となる
よって、かんたんシャープレシオの値が 100 を超えるかどうかを銘柄選定のひとつの閾値とすることができる
対象は、東証・名証に上場する企業で、過去3年分のデータを有しているもの。
業種分類は、日経平均と同じダウ方式を採用している「日経500種平均株価(業種別日経平均株価)」で用いられている36業種。
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